第3回 白菜 (何にでも合う”八方野菜”)

白菜は正に色白の八方美人である。
原産地中国から種を持ち帰り栽培しても、菜の花の仲間とすぐ交雑し結球白菜の採種ができなかったからだ。
それを松島の離れ島で隔離栽培し、やっと種を確保できたのは明治以降と割に新しい野菜である。
その「松島交配」の種のお陰で、宮城県は戦前全国一の産地となったこともある。
白菜は年間出回っているが、もともと中国北部の寒い地方が出身で、ズバリ旬は秋冬。

霜の季節を迎えると、さらに柔らかく旨味が出て美味しくなる。
しかも、価格も値ごろとなり、ビタミンC・カリウムが多く、カロリー少なめで、また煮ると量が減りたくさん食べられる白菜は、手頃なダイエット・美容食品である。
味に癖がなく、中華料理・鍋物・漬物・サラダなど和洋中何にでも合うところは、やはり八方美人に見えるが、
一緒の食材を引き立てるところは、どちらかと言うと世話女房のような野菜かもしれない。

今夜も松島の牡蠣と白菜、そして世話女房とほろ酔い一杯!
 
河北新報夕刊 「食彩マルシェ」 掲載分