第11回 四川胡瓜 (薄皮で歯切れの良さが身上)

梅やら土筆やら春麗らかな便りと共に、胡瓜が無性に食べたい季節を迎える。
胡瓜を「うまい」と感じさせるのは、ポリッと噛んだ時の歯切れのよさ。
歯切れのよい胡瓜は、皮と肉質のバランスがとれ、薄皮で固くない。
そして水気があってちょっと甘みがあり胡瓜のほのかな香りがする。
歯切れが食感に通じ、味と香りがうまさに通じるのが胡瓜である。

そんな胡瓜が「四川胡瓜(四葉系)」で県内では主に矢本町から出荷される。
イボとシワが多く外見は良くないが、食べ比べすると一目ならず一口瞭然。
弱点は薄皮のためか幾分日持ちが悪いものの、自家製の浅漬けにすると最高で、手前味噌ならぬ手前胡瓜漬にてポリッ・カリッとビール片手に胡瓜談義が始まる。

漬物屋さんは、四葉系の胡瓜がないと商売ができないそうな。
胡瓜はシャキシャキのさわやか江戸っ子のイメージであるが、実際、口の中をさっぱり・さわやかにしてくれるので脂っこい料理の後にも合い、デザート代わりに食すのもいいし、中華料理で使われるように炒めても新たな食感を楽しめて面白い。



河北新報夕刊 「食彩マルシェ」 掲載分