第18回 そらまめ (茹でたてと冷えたビールで初夏を旬感)

豆の形が蚕(かいこ)に似ているから「蚕豆」、或いは莢が空に向いているので「そら豆」と言われ、市場では「天豆(てんまめ)」と言うこともある。

産地は鹿児島、千葉、茨城、宮城などで、11月頃から7月中旬まで列島リレーで出荷され、今の時期は最終ランナーの宮城産の出荷期である。

蚕豆は美味しい時期が短く未熟でも過熟でもだめで、また豆類は熱を持ちやすく収穫後、そしてむき実後も皮が固くならないよう早めに調理することが大切。
宮城産の出荷は蚕豆の好きな江戸っ子の町、東京への出荷が多く、生産地宮城での消費はどちらかというと枝豆文化であるが、近年関東出身者も増え、蚕豆の旨さがわかる人も増え、年々地元消費も増えている。
食べ方は中華料理・豆ご飯・天ぷら等いろいろあるが、やはり茹でたての大きな豆と冷えたビールで初夏を味わうのが最高。
茹でる時は熱湯に塩を加え、塩味と食べ易さのため一部に切れ目を入れた豆を茹ですぎないよう短時間で茹でる。

茹で後は氷水・冷水で冷やすと色上がりが良くなるが、私は団扇・扇風機で風冷ましをし、まだ湯気のあるうちに食べる方が甘みと季節感があり好きである。

河北新報夕刊 「食彩マルシェ」 掲載分