ごあいさつ

代表取締役社長 太田 益雄

日ごろ、仙台市中央卸売市場をご利用いただいております生産者・小売業者並びに消費者の皆様に心から御礼申しあげます。

青果業界は長引くデフレによる消費低迷や常態化する異常気象の影響に加え、生産者の後継者不足問題など生産および消費に影響が出ており、農業分野は今後の成長産業と言われるものの現実は不透明な状況が続いています。そのような中、生産団体および大手を中心とする小売業者は流通コスト削減を図り市場外流通を促進してきたことから、統計的に青果物の市場経由率が60%を割ったと言われています。しかし算定内容には冷凍野菜やジュースが総流通量に含まれていることから、国内青果物だけをみれば今なお市場流通が80%以上を占めており、依然として市場が青果物流通の重要な役割を担っているのが実態であります。

卸売市場を中心とする多段階流通(市場流通)に対する不信感には根深いものがありますが、市場外流通の直接取引は想定以上に手間とコストがかかり、簡単に利益を享受できるものでないと言われています。更に野菜や果実はその生産が自然環境の影響を受けることから品質や収穫量が変動的であるため見込んだ生産ができない場合があり、市場流通は量的・質的な調整を行って供給の安定を図ってきました。取引当事者にとっては安定性を欠く取引となり直接取引の形態による取引を望むようになりますが、生産量や品質が変動的であるのが農産物の特徴である以上、もともと直接取引には合わない面があることを経験則から認識すべきであります。市場流通・メカニズムは、需要と供給を反映する具体的で最善の仕組みと考えられております。

消費者を代表する小売業者のニーズは変化を続けています。我国の消費者は品質や安全性の追求において他国に見られない高いレベルの関心を持っており、更に商品数が多い事と合わせ日本の食文化を作っています。生産する側も従来のプロダクトアウトからマーケットインへの生産転換が図られており、その大きな助けとなるのが市場であります。市場は長年にわたり生鮮青果物を取り扱ってきたプロの集団であり、産地と小売りを仲介できる機能と消費者ニーズの変化にも対応できる能力を有している社会のインフラであります。

当社は東北における中心市場の青果卸会社として、中期ビジョンによる「人づくり、仕組みづくり、満足づくり」の社内改革を進め、産地のマーケティングにとって頼りがいのある市場を目指すと同時に、消費者に安全で安心な生鮮青果物を安定して供給する責任を負い、食と農を支えることで地域経済の発展に尽力してまいります。